BigBand Festival 2010 VOL.12
2010.5.15  日比谷公会堂



総合司会:牧岩雅夫


 年に1度のBigBandの祭典です。今年もEMが出るので見に来たよ♪
 女子部は、アレがアレしてアーだったりしたので、開場15分前にキチンと着いたのはワタシぐらいでした。
 そのワタシも途中、遅れそうになって地元駅まで20分走ったんですけどね。

 三々五々集ってくる女子部を待ちながら、通りすがる西村さん(車)に挨拶されたりして。わーい。
 入口近くの駐車場には、なぜかリズムセクションの皆さんが固まっていまして、それでも忙しそうだったので、皆さんには目顔でご挨拶。
 会場の中から出てきた新澤さんにも挨拶されましたが、何でだか、その手にはお弁当が。車で食べるんですか?(笑)


 よく分からないながらも、首都圏女子部のチケットはワタシがまとめて持っていたので、集合するのを待ちまして、それ、揃った、入場だ!
 今回は『前座』として、開演前にも何か演奏があるらしいですよ。

 チケットは、前から5列目とか、この規模のホールでは驚きのいい席でしたよ。
 このイベントのためだけに日音協の会員になってくれたK隊長に足を向けて寝られる日は来ないと思います(爆)。



【ハーモニーブリーズ・ジャズ・オーケストラ】 [Opening Act]
府中市立府中第四小学校

 まずは、瀬川先生など、偉い人たちが出てきて、本日の開会のお言葉を下さいます。
 子供達のコンサートも聞いていただきます、とのことで、そんな挨拶から実際の演奏までジャスト10分ありました(爆)
 が、子供達にも張り切って演奏していただきましょう。



 1. Jumpin' At The Woodside
 2. 
Jeepers Creepers
 3. 
Lil' Darlin'
 4. 
April In Paris




 まず、とっても子供達は上手ですねー。
 普通のビッグバンドよりも人数が多くて、大っきいブラバンって感じでしたけど、お陰で、特に音が小さいと思う事もなく、
 ホールでこんだけ堂々と演奏できてるなら大したモンですよ。曲はベイシー系なんですね。王道でよろしい(笑)。

 1曲目が終わって、MCの子達が元気に『こんにちわ!』と挨拶します。
 つられて、観客席の大人達は目を細めて、『こ〜んにーちわ〜』と子供の目線に立って話そうとしたら、
 『私達は、府中市立府中第四小学校の……』と、クールに続いていたMC。
 子供の方が遙かに大人の目線で喋っていました。きゃー恥ずかしい。


 2曲目のタイトルを紹介する時に、学芸会風の寸劇が入ったりはしてましたけどね。
 あれは、子供が演出まで担当するからそうなるのか、それとも『子供らしさ』を前面に出すために、
 リハーサルで『もっと、感情を込めて、こうしたらどうかなぁ』という大人の陰謀が入ったりしているのでしょうか。

 そう穿った見方をしてしまうぐらい、Lil' Darlin'のソロが大人顔負けで素晴らしかったんですよ。
 ああいう、のんびりゆったりした曲だと、隙間に慌ててしまいそうになるんですが、そこを落ち着いて、
 溜めて溜めて、たっぷりと丁寧に伸ばして。中々出来るもんじゃありません。安定感ありました。
 本家ベイシー楽団が来日した時も共演した事がある子達らしい。なるほど、『日本代表』なのね。上手いわけだ。


 そして、『One More, Time!』と曲中にアンコールするのが慣わしとなっている4曲目ですが、
 事前に、瀬川先生から『是非とも、お願いします』と言われていたので、客席も呼びかけますが、
 この返しが1回で終わってビックリしました(笑)。
 えっ、こういうのって3回とか4回とか、やるぜ〜やってやるぜ〜なのが醍醐味ぢゃないの!?って(笑)。



 子供達が退場して、セット替えをしている間に、きみまろ
(※牧岩氏に勝手につけたアダナ)が出てきて喋ります。
 ここからは基本、『司会進行』は、きみまろが担当します。
 特にMCが苦手な、見砂さんのようなバンマスには心強い味方となります(爆)。



【ブルー・エアロノーツ・オーケストラ】
Tp 森裕子、山崎千裕、丸本靖子、高澤綾
Tb 志賀聡美、大門陽子、杉山マキコ、足立恵子
Sax 高橋里実、吉野ミユキ、中澤まどか、堤智恵子、金子実幸
Pf 仲田美穂
Bs 若林美佐
Ds ちいた
【Guest】
Cl 北村英治
Vo 森口博子



 1. 
Jump
 2. 
I Was Born To Love You
 3. 
Memories Of You




 選曲が意外と言うか、へ〜、そうか、ロック系なのかー。あんまり、そっちは詳しくないのでよく分かりません
(・ε・)
 メンバーも知っている人がほとんど……ワタシの守備範囲のバンドに出てないってことですね。これは、平均年齢もあるのか。
 それとも、女子だけで構成されてるバンドなので、あまりオッサンのバンドに頻出してるとイメージダウンになるのか(笑)。


 って感じだったので、北村さんが出てきた時には『あっ、この人知ってる』となりました(爆)。
 北村さんも、バンドが女子だらけなので大喜びらしいですよ。
 中々、クラリネット専門の人は聴くチャンスがないので、ワタシは北村さんに大喜びです。

 ゆら〜りと入ってくる、軽やかな音色が素敵でした。やっぱ、クラと言ったらMemories-ですよねぇ。
 これぞ木管、という温かくまろやかな音に酔いしれました。柔らかな木肌を撫でているような、繊細な演奏が素晴らしいですよねー。
 あの、美しい高音も透明感あってもちろん素敵なんですが、ふわっとした低音にもゾクッと来ませんか?
 低音楽器の高音、高音楽器の低音って、一流の人がやると堪らない味が出るんですよねー。ぷはぁ。ちょっとハァハァしました(笑)。



 4. You'd Be So Nice To Come Home To
 5. 
It Don't Mean A Thing
 (If It Ain't Got That Swing)



 管好きにはハァハァしたいところですが、北村さんは1曲で戻られて、続いてすぐにまたゲスト。
 テレビでしか見た事のない森口博子嬢、いつの間にかボーカルさんになってたらしい。

 一体、何でどうしてジャズ?と思ったら、高校時代にオトモダチがジャズファンで、一緒にレコードを買いに行った時に、
 偶然目にして一目ぼれしたレコードがあり
(いわゆるジャケ買いってやつです)、そこから聴くようになったんだそうで。
 うっかり、そのオトモダチの事を『は……』と言ってしまい大慌てしたりしてたけど、そこはもう、皆、大人なので見なかったことにするように。

 『Swingしなけりゃ意味がない』では客席に手拍子も求めますが、何せ、客席の平均年齢が……。
 おぉ、ここは東京ドームか代々木体育館かってぐらい、手拍子がズレるズレる(笑)。



 6. Manteca
 7. 
Sing Sing Sing




 ゲストが一度出てからは、ビックリするほどスタンダードばっかりでした。あれっ、ロックかと思ってたら。
 Mantecaはバンドさんだけで、Sing-では北村さんが再登場します。うん、この曲もクラがないとね。

 やはり北村さんの音は素敵だと思ったのでした。ピシーリと伸びる高音の響きの綺麗な事と言ったら。
 さっきのMemories-のように、クラが終始メインとなる曲ではないけど、しっかりと聞こえていました。ベテラン万歳(笑)。




 2時50分に終わりまして、ここでセット替え兼休憩になります。
 エコノミー症候群になるから、とにかく表に出ろぃっと言っております。トイレも数が少ないから混むんですよね。


 次はお待ちかねのEMですよー。
 俗に言う『NHK仕様』、円陣じゃないEMが聴けるのはレコーディング・ライブとこういう場所ぐらいですね。
 レコーディングライブはそうそうないので、じゃあ、ここだけですね。円陣にしたらお客さんがビックリしちゃうのでしょうか。



【エリック・ミヤシロ EM BAND】
Lead Eric宮城(Tp)
Trp 西村浩二、木幡光邦、小林正弘、佐久間勲
Trb 片岡雄三、佐野聡、鹿討奏、山城純子
Sax アンディ・ウルフ、向井志門、佐藤達哉、黒葛野敦司、宮本大路
Key 新澤健一郎
Bs 村上聖
Drs 岩瀬立飛



 3時5分に開演です。どうするのかと思ったけど、円陣じゃないので?Blue Birdlandはないらしい(笑)。
 Ericさんも、最初っからステージに登場している状態で始まります。



 1. Just Friends
 先日のSTBではビックリさせてくれましたが、今日もまたビックリしました。
 いや、会場で配られた曲リスト
(予定)には書いてあったんですけど、EMって、いつも書いた通りの曲はやらないんですもの(笑)。
 今回もKick upとか入ってて、いや絶対プログラムがウソだろ的な。

 うーん、それでも、やっぱりドスドスに爽やかで大変カッコイイー。Tpの高さ、Tbの厚さ、そしてSaxの柔らかな明るさが見事に一体化して、
 ここでEricさんがリードで炸裂ですよ!Flgであそこまで行っちゃうんですよ!!
 燦然と太陽が輝き、キラキラした光が雫となって客席に降り注ぎます。美しーい。
 この、ハイパーなリードが前だけでなく後ろにも!最後列の西村さんの超音波も凄いっ!1曲目から、あまりの迫力に沈没します。



 さっきのバンドが全員女性で、EMで一気に男性率が上がったので、ここで紅一点の山城様を紹介するEricさん。
 ちゃんと、山城様がピンスポで抜かれておりました。しょ、照明さん、ちょっとちょっと(笑)。



 2. Samba Del Gringo
 イエーイ!!明るくて楽しいサンバがお送りされます。サビのトコロの明るさが素敵可愛すぎる。
 真っ青な空が広がっているようで、ニコニコでピーカンな曲です。音が正面で1ラインで聞こえてるのがちょっと妙な感じだけど(笑)。

 ソロはアンディです。今日ハ、りーどあるとナンダヨー。デモそろハ、そぷらのさっくすナンダヨー。
 アンディ、可愛い!あの長身から繰り出されるソプラノの音色が妖精のようで、これまた素晴らしい雰囲気です。
 キュウッと足取りの軽い高音が踊り、そして、出た、僕らの佐野聡。なんと、ビッグバンドで、パンディロのソロですよ!
 リズム隊とのコンビネーションもばっちりで、もちろん今日もデコ打ちやるよ!
 あのオチにぴったり合わせてくれるたっぴぃも、とても素敵だと思ったのでした。



 そう思ったのはEricさんも同じらしく、たっぴぃも紹介されました(笑)。今のは、すごい可愛かったですもんねー。
 そしてここで1曲、バラードをお送りします。



 3. But Beautiful
 新澤さんの日に、これは珍しい。
 しかし、それより何より、曲が始まった途端の、バリサクの素晴らしさに倒れそうになりました
(※決してメインではありません)
 もう、師匠の音の深さは凄いっ!あそこまで、バリサク1本で空気が変わるか!!という感じです。
 特に、このところはEMで見られるのは毎回じゃないので、いる時は本当に嬉しいです。低音チームが最強すぎる。

 そうやってワタシがバリサクに悶えていると、『少し落ち着け』という感じで、穏やかに、ゆったりと大きく、Flgのメロディが流れて来ます。
 落ち着きました。Ericさん、ありがとうございました
(※個人的な演奏ではありません)

 一旦は落ち着いたんですが、アンサンブルで、バラードでのあのDsの表現ったら、また倒れそうになりました。
 狙い済まして打ち抜く、あのバスドラとシンバルのドラマチックな展開は反則にはならないんですか。
 このフォルテシモからの、Ericさんの朗々としたTpに否が応でも気分は盛り上がりまして、そしてPfソロへとたどり着きます。


 もう、完璧じゃないですか。どうだ、こんなバラード。


 音の大波が砕けた後に残っていた、深い低音。新たに、一つの命が目覚めるように立ち上がり、音がスルスルと流れ出します。
 あまり新澤さんにはPfってイメージがなくて
(Keyな感じ)、だけど、荒々しさと、透明感ある表情の使い分けがカッチョ良すぎでした。ご馳走様です。

 えっ、まだコースは終わってないって?
 今度はEricさんがFlgを片手に、マイクを離れてフロントへ。

 こういう時に女子部がちょうど正面なのは、もう才能としか言いようがありません(爆)。


 今度はFlgで麗しく、そして高速のアドリブを始めたEricさん。音の束は絶え間なく、切れ目なく、いつまでも、いつまでも……
 いつま……い…………つ……。これは、もう、
循環奏法入ってますよね?

 客席が気付いて、『すげ〜〜』と拍手しようとするのを、『まだ拍手は早いです』とばかりに片手で止め、吹き続け、
 『今、時間どのくらい?』と時計を見て、吹き続け、ずっと弾いてた方の手を『弾きすぎて、手が痛ーい』とばかりに、
 顔をしかめてプラプラさせ
(※この時は逆側の手で弾いてます。あんだけやりながら、弾いてる手と唇だけで支えてるのってどんだけだ)、吹き続け、
 佐野君、手が痛いから手伝って!と佐野聡にピストンを押させて、もう、凄いですね、これは。フルコースでした(笑)。



 佐野聡も紹介されました(笑)。今のは、オチには不可欠でしたもんね。音楽だってこんだけギャグも出来る(爆)。
 しかも、もう今の笑いを全く無視した感じで淡々とMCを進めるEricさん。自分でやっといて放ったらかしってのがいいですね。


 今度は、バンドの中の、セクションの素晴らしさを味わっていただくために、久々に次の曲をやります。



 4. Count Bubba's Revenge
 ね、最近はBackrow-中心でしたもんね。
 こちらもまた可愛らしい感じの、タテノリなナンバーで好きなので、聞けて嬉しかった〜。あぁ、うん、ゴードンさん。みたいな(笑)。
 リズム隊も乗りまくりで、以前にやってた時より速いッスよね(笑)。

 セクション毎の見事なSoliが目玉の曲で、まずは大人っぽいSaxセクションから。
 アンディがリードなのでふんわりしてて、やっぱり師匠の音で、厚みが違うわぁ。
 厚みなら負けるもんか、とTbも素晴らしいです。山城様のプレイが緻密ですね。The☆安定感。
 んで、ラストはやんちゃなTpセクション。明るくて奔放な雰囲気が男の子っぽくて可愛らしい。

 ソロは達っちゃんと雄三さんです。今年はシャープスが出られないので、せめてメンバーだけでもお楽しみ下さい。
 達っちゃんの飛び道具全開ぶりは素晴らしいですね。気持ちイイぐらいの持って行き方でした。
 そして、スカーンと開いた空間をどんどん埋めて行く雄三さん。こちらもハイトーン連発の元気なTbで、やんちゃぶりを見せ付けました。



 5. Maria
 音楽によるコミュニケーション、実際に生の音楽を聴いて、お客さんが拍手で応えて……ということの大事さを語るEricさん。
 どんな音にも、お客さんにロマンスを感じさせるように演奏しなくては……


 という、とても良い話をしている最中に、左大臣が『アンディと志門君は座高が同じ気がする』という情報を右大臣に耳打ちして、
 その2秒後に全く同じ事をワタシが右大臣に耳打ちして、ステレオでお送りされた右大臣が沈没してしまったりしていて、
 不真面目な女子部で本当にすいませんでした>Ericさん<わざわざ書く必要のないどうでもいい話で更にすいませんでした


 それでも、曲が始まると一瞬で復活出来ます。
 こんだけ正面&大音量&高音なのに、Ericさんの音は幅があって、奥行きも広くて、
 ものすごく心地いいんですよ。光の布で包まれているみたい。

 おっ、奥からアーバンです。ワイも居てるでぇ。バラードっちゃあ、アーバンがソロですよね。
 よいこらしょ、っと腰の入ったテナーです。ごっつぁんです。

 最後に、再び光を被せてくるEricさん。この迫力と透明感たるや、ここは天上の世界ですか。こんなに簡単に神を見ていいものか。
 本当に、息をするのを忘れます。忘れそうなんじゃなくて、忘れてます。危ない。本当に天井の世界に(略)。



 EMバンドは、『メンバー全員がスター』ということで、ゲストを入れていないんです、と話すEricさん。
 代わりに、ギャラは物凄く高いそうです(爆)。

 生々しい台所事情を説明した後、ギャランティの嵩むメンバーを一人ずつ紹介します。
 山城様への拍手が一際大きく、たっぴぃのDsで色まで付けられていたのは、
 これは皆さん、『分かっている』と解釈してよろしいでしょうか(爆)。



 6. Birdland
 ラストはこの曲です♪うん、大トリじゃないから、やっぱりロッキーは……(笑)。
 こちらも十分存分に派手でございます。たっぴぃのシャキシャキしたリズムが気持ちイイ〜。
 この曲、新澤さんがいる時は嬉しいワタシなのでした。ほら、だってKeyだから。
 電化製品にひとつ要素が多いと、表情がガラリと変わるよね。

 客席の気が早くていきなり最初から場内が揺れる勢いで手拍子出てたけど、待って待って、サビまで待って!
 とりあえず、女子部は目立つようにやってみました(笑)。

 最後のソロを飾るのは……アゲイン、僕らの佐野聡。
 正直者にしか見えない髪の毛
(ワンレンのロング)をバサッとかき上げ、いざ、Tbで華麗に……。

 あれっ、構えたものの、音が出ないよ?詰まった?詰まっちゃってる?


 どどどどうしよう、助けて、佐野ゑも〜〜ん!!!

 だ〜いじょうぶ、だぁ〜いじょうぶ〜、指笛があるからぁ〜〜。


 物凄いドヤ顔で始めた佐野聡。ここまでは、ゲラゲラ笑いながら見ていられる想定範囲。
 あれっ、何で?マイク持ったよ?


 
突如、指笛講座が始まりました。ちゃんと、CAOBAお辞儀付きで。


 えっ、えっ、ビッグバンド・フェスティバルでやるの!?マジでやるの!?フルセットいくの!?
 一応、長年の『生徒』としては、頑張って音を出しておきました。
 佐野聡先生のミッキー○ウス・マーチはいつ聴いても素晴らしいですねー。

 本当にこの日、コンサートに来ていたおじいちゃん達が、帰ってから孫の前で自慢げに披露して、
 尊敬度が
レッドゾーンに突入してないといいなと思いました。



 かなり駆け足で、3時55分に終了です。
 もう、1時間足らずの間に、面白い事を詰め込みすぎですよ!3時間ずっとEMでいいわ!!と思ってしまいました。
 笑いすぎて涙が出たわー。何でEMのギャラが高いのか、違う意味でお客さんに納得されていそうで心配です。


 この後、923さんや飴ちゃん、アンディなど『グローバルの方々』は某池袋のフェスにハシゴだったみたいですよ。
 時間帯の早いイベントの日は、いくつも本番があって大変ですね。



【見砂和照と東京キューバンボーイズ】
Cond 見砂和照
Trp ルイス・バジェ、横山均、奥村晶、石井真
Trb 大高實、早川隆章、内田日富、鈴木告
Sax 貫田重夫、加塩人嗣、HAL斉藤、五十嵐正剛、石松晴臣
Pf 平田フミト
Bs 武藤祐二
Drs 矢野顕太郎
Per 納見義徳(Bongo)、石川浩(Conga)、斉藤恵(Timb)
【Guest】
Per 豊岡豊
Vo Diva Noriko
Cho Las Perlas(大田みちこ・毛利ミホ)


 4時5分にキューバン始動。
 ラテンのバンドだからか、皆さんの衣装が赤いです。
アカイ!!えっ、フレッドは関係ない?



 1. El Cumbanchero
 いきなりの、納見さんと恵さんのBongoバトルから始まりました。ひゅー。このPerの激しさ、この空気は他じゃ〜ナイですねぇ。
 リードの、一番上の音を務めるルイスの音のキンキラっぷりも半端じゃありません。きゃ〜ルイスー。

 ゴンゴンに激しくやっといて、ソロは加塩さんのFlです。これまた燃え上がりそうな雰囲気。
 で、ラストは、今度は恵さん先行での再びのバトル。たっぷりと聞かせてくれました。
 脳みそが耳から叩き出されそうな勢い(笑)。



 はい、バンマスの見砂さんがマイクを手に取ります。
 絵に描いたような『昔のビッグバンドのボス』なんですが、喋り方はカミカミのグダグダなんですよね。

 客席からの『期待してまーす!』という声援にも普通に
『はい。』と答えちゃうし、
 『マンボ』を言えずに噛んじゃうし、だだだ大丈夫ですか。



 2. Mambo No.5
 ね、このタイトルを言えないラテンの人は初めて見ました(笑)。
 『フュージョン』って言えない某キューちゃんみたいです(爆)。
(注:ヒュージョン になります)

 言わずと知れた、超有名なナンバーです。
 途中で、『ウー!!』とか『アー!!』とかいう『合いの手』は、Tbの大高さんが担当してくれます。
 何気にこれは、重要なポジションでございます。



 3. Begin The Beguine
 何だか、昭和のクイズ番組でも始まりそうな、仰々しい雰囲気のイントロから。
 最近はあまり、こういう分かりやすく派手な感じのって少ないですよね。ゴー☆ジャスで(爆)いいと思うんだけど。

 本編はゆったりと柔らかで、爽やかな夜風を感じさせてくれます。
 バンマスの見砂さんはマラカスを振って踊っております。チャッチャ、チャッチャ、チャッチャッチャ。
 ソロ〜!!というようなソロはなかったけど、ルイスと平田さんと貫田さんがなかなか美味しい1曲。



 メンバー紹介をします。そうです、パンフレットのメンバー表記が実は今回無茶苦茶だったので、ここは是非とも紹介して下さい。
 大高さん、早川さん、内田さんがTpに入ってたもん(笑)。

 そして、客席の暖かい拍手に包まれ、すでにエンディングっぽい空気が漂ってしまったところで、きみまろ登場。
 早く助けてあげて下さい。ここで、ゲストが登場します。



 4. Lo Que Me Queda Por Vivir
 お馴染みの曲に乗って、Norikoさんが登場。
 毎年同じ曲なんですが、普段歌モノを聴かないワタシからすると、知っている曲をやってくれるのは助かります。
 って、記憶力が老人並か(笑)。

 ま〜何と言っても、間奏のルイスも素晴らしいんですよ。
 全然ソロじゃないけど、一挙にあそこで満天の星空のような雰囲気になっちゃいます。



 5. Quando Quando Quando
 Las Perlasのお2人も加わって、楽しい雰囲気の曲。コーラスも大事ですが、ダンスも大事ですよね(爆)。
 どこから見ても、ラテンとしか言いようのないステージになりました。
 『お嬢さん方』2人の登場で、ステージの平均年齢はだいぶ下がったのではないでしょうか。

 何でもいいけど、Las Perlasがカタカナ表記じゃなかったのは初めてでした。
 他がカタカナだっただけに
(特にルイスとかアンディが)、何でなんだろうと思いました。



 はい、キューバンのおじいちゃんこと、豊岡さんが登場します。
 きみまろが経歴を紹介していますと、『ちょっと、マイク貸してもらえますか』と、勝手に喋り始めます。

 今年で何と80になられるそうで。

『しかし、私は自慢するものは何もありません。
ただひとつ、80でね、虫歯が1本もないんです
『お〜』
拍手
総入れ歯なものですから


 あぁあ、明らかにMCでは見砂さんもきみまろも負けてるYO!!


 んで、喋るだけ喋って、さっさと叩きに向かっちゃうおじいちゃん。
 そんな後ろ姿を見送りながら、『それでは、豊岡豊さんに、
頑張ってティンバレスを叩いていただきます』と、
 何故か上から目線のきみまろなのでした。



 6. Que Rico El Mambo (Mambo Jambo)
 ティンバレスは、いつもは恵さんが叩いているのですが、この時はそこから追い出されて(笑)、隣でカウベルを担当します。
 大先輩には逆らえませんからね。目を離した隙に3発くらい叩いても気付かないとは思いますkd(略)。

 派手派手しい曲が、おじいちゃんを中心に回り始めます。おじいちゃんですからね。芸歴何年だと思ってるんですか。
 打楽器は、大きく速く隙間なくやるだけが能ではありません。疲れたら音も小さくなるし、普通に休憩します。

 面倒くさくなったら、石川さんに適当に振ります。以前も石川さんって狙われてませんでしたっけ。
 何か、おじいちゃんと私生活での軋轢でもあるのですか(爆)。



 叩くだけ叩いて、満足したおじいちゃん。
 スッスッと足取りも軽くステージ前に進み出て、くりんっと90°回転して、無言で帰ります。積水ハ○スのCMギャグですか。
 ああいう、飄々とした老人になりたいものですね
(本当か)


 さて、次の曲ですが、そのタイトルも『Misago』という曲で、背景についてきみまろが質問し、バンマスの見砂さんがモソモソと答えます(爆)。
 え、えーと、初代バンマスの生誕100周年&キューバン60周年&バンド復活を記念して書かれた的な感じでよろしいでしょうか。
 作・編曲は前田先生だそうです。



 7. Misago
 そんな曲なので、人前でやる機会がほとんどないらしい。
 って言うか、キューバンはコンサートをやるのが結構限られてますもんね。主にジャズフェスとか、ジョイントコンサートとか。
 去年のメモリアル・コンサートでは演奏されたようですけど。今後は、演奏される機会もどんどん増えていくことでしょう。

 まずは、ラテンというよりジャズのフルバンってムード強めな感じから始まりました。ここはHALさんと五十嵐さんがバトル。
 で、某Mercyみたいな明るいキメの入る場面では、大高さんが元気にブイブイかまします。

 そんな明るいノリから一転、しんみりとした雰囲気になり、ここでは貫田さんがまた、どんよりと青くて暗いリード(笑)。
 この昭和歌謡寸前な感じがラテンの曲には何故かあると思っているんですが、どうしてなのでしょうか。
 ここも、『ムードサックス』じゃなくて、ちゃんとやっぱりラテンでした。

 皆さんが貫田さんの演奏でしみじみと頭を垂れたところで、キューバンらしい感じに戻りまして、
 ちょいマンボっぽくなったところで、HALさんと晶さんの軽快なアドリブ。晶さん華やかだわぁ。
 ラストは再びの、納見さんと恵さんとのバトル。全部で5ブロックにもなる大作でした。



 そして、お馴染みの、キューバンのテーマで終了です。どうもお疲れ様でした。



 キューバンは5時終了。またまた休憩になります。
 ここで、客席にシャープスの原さんが来ている事が告げられ、近くのおじいちゃんおばあちゃんが総立ちになります(笑)。

 真ん中ぐらいの、『関係者エリア』と思われる席に、ごく普通にいらっしゃいました。
 きっと、休憩中や終演後は『原詣で』の行列が出来たことでしょう。


【森寿男とブルーコーツ・オーケストラ】
Cond 森寿男
Trp 北里典彦、寺島基文、篠原国利、羽毛田耕士、上石統
Trb 岩崎敏信、内田日富、小林稔、渡辺亮
Sax 鈴木孝二、菊池武、内山正博、松本啓祐、五十井梧楼
Pf 内間修
Bs 小高正志
Drs 阿野次男
【Guest】
Vo 佐藤マサノリ、スリーグレイセス



 最終ステージ、5時15分に『One O'clock Jump』と共にBlueCoatsの演奏が幕開けです。



 1. Mack The Knife
 ディキシー風、グレン・ミラー風、ベイシー風と、1曲の中で曲調をがらりと変えてお送りします。
 こういう『アソビ』が出来るのが大人のバンドのいいところだ。

 けど、Saxセクションから今野さんと田辺さんがいなくなってて、あらららら???リードのお2人は???と、探してしまいました。

 ソロは内山さんでした。今日はこの方がリードです。ベイシー部でのソロで、サラサラ流れるテナーが軽快でいい感じです。
 うん、ブルーコーツは真面目ですよね。間違いない(笑)。



 2. When You Wish Upon A Star
 歴史の長いブルーコーツは、色んなメンバーが集まってきます。
 中でもT大の理工学部を出て、ブルーコーツのTpに就職、という異色の経歴の持ち主が羽毛田さん。
 このバンドの専属アレンジャーでもあるという羽毛田さんの明るいTpをお楽しみいただきます。
 某ランドで有名な曲ですが、パーンと宇宙に飛び出していくようなスピード感がとても素敵だなーと思います。



 メンバーリストにはお名前のあった北里さんでしたが、何せ歴史の長いブルーコーツ。
 最近は足腰が弱くなってきて(汗)、ステージで立ちっぱなしは厳しいらしく、『名誉コンマス』として、名前は載り続けることに。
 ご本人様は、先ほどの原さんと同じく、今日のステージを客席から見ていたようです。



 3. Imagination
 ここで、ゲストの佐藤さんが登場します。これまた、髪の毛をカッチリ固めてスーツを着込んで、往年のボーカル風な感じですが、
 ブルーコーツで最後の専属ボーカルを務めた方なのだそうです。
 あれっ、この人って、アレですよね、去年のYAMANOでもゲストで来てましたよね?
 お名前は、ワタシが漢字が分からなくてカタカナなのではなくて、これが芸名のようです。
 何と言うか、『ロマンスグレーな感じの曲』(爆)。ゆらゆら揺れて、ブルーコーツの柔らかなサウンドが良く似合います。



 4. My Blue Heaven
 ムードはロマンスグレーのまま
(ご本人、髪は真っ黒ですが)、少し明るく軽快な流れの曲へ。
 こういう曲だとバンドさんの音もグッと華やかになって、正にジャズのフルバンって雰囲気。
 内山さんもグイグイと気勢を上げて迫ります。今日は大役ですもんね〜。頑張っております。



 
5. Little Brown Jug
 ボーカルものが続きます。佐藤さんが退場し、今度はスリー・グレイセスという3人組さんが登場。
 
茶色の小瓶っちゃあ、とても有名な曲ですが、歌が入っているのは聞いた事がありませんでした。へぇぇ。
 よく知ってる曲ですが、新鮮な印象。

 この曲ではTbセクションが前に出てきてくれて、そうそう、この感じがこのバンドらしい。
 曲に合わせて、Tbのベルをゴルフのスイングよろしく、グイーンと客席に振り抜いて踊ってくれます。



 6. In The Mood
 これにもボーカルがつくんですね。へぇぇ
(2回目)
 『お約束』ではありますが、この曲でホンセクが踊らないでどうする。1フレーズ毎に右を向いて左を向いて、見た目にも楽しい。
 中でも、一番動いているのはTbセクション。やっぱり(笑)。

 上も向いて下も向いて……って、皆が下を向いている時に、一人だけ思いっきり上を向いてる小林さん
 わざとやってるのかと思ったら、次の回でリードの内田さんに『ゴメンッ』と謝ってました(笑)。マジすか。
 でも、こういう仲の良い感じが見えるのが、またこのセクションの可愛いところだと思います。



 7. Can't Help Falling In Love
 知らん知らんと言ってても、流石にこれぐらいはワタシでも分かる。けど、タイトルだけ言われたら
(以下略)
 前の2曲がほぼスキャットだったので、ここでようやくボーカルの見せ所、という感じがするナンバーです。
 そして同時に、あまりビッグバンド・フェスティバルにはないタイプの曲。
 有名どころは安心して聴けていいなぁ。って、本当に老人か
(これも2回目)



 きみまろからインフォメーションがありまして、そして、ここでブルーコーツだけのステージに戻ります。
 もうココまで来ているので、残りはあの曲しかありません!



 8. Anvil Chorus
 『皆さんの拍手次第では、アンコールがあります』と本編を2曲残して、段取りをものすごく強調してから、最終ブロックへ入ります。

 この曲は、とにかく速くやるのが身上です。元々はジャズじゃなくて、オペラとか、そっちの曲なんでしたっけ。
 曲だけでなくソリストもくるくると入れ替わります。
 内山さん、羽毛田さん、内間さんと来て、阿野さんが中盤をピシッと締め、やはり本日はリードに昇格した鈴木さんのクラが響きます。

 でも、一番美味しいのは篠原じいちゃんですよね。今日も、前へ前へと出てくる元気いっぱいのハイノートを浴びせていただきました。
 得意満面に帰っていく姿が愛嬌満点(笑)。



 9. Caravan
 ブルーコーツと言えばTbセクション。4人とも、すぐに立ち上がり、前に……出ない(笑)。
 顔を見合わせて、『どうすんの?』『出るの?ここ、出るの?』というふうでしたが、出ない内にテーマが始まってしまいました(爆)。

 ソリストのトップバッターは菊池さんで、吹いている最中に2番手の篠原じいちゃんが出てきて、
 早く退けと言わんばかりに菊池さんをガン見します。老人の圧力に屈せず頑張って下さい。
 今日はメンバーリストでもTpに組み入れられていましたが、頑張って下さい。

 またもやパリパリと高音を飛ばして、篠原じいちゃんはガッツポーズまで見せ、ゴキゲンで戻っていきます。

 これまた入れ替わり立ち代わりでホンセクからメンバーがガンガン出てきて、短いソロを繋いでいきます。
 一番盛り上がったところで、袖まくりせんばかりの意気込みで篠原じいちゃんが再登場し、
 客席を煽るように大げさに構えて、『ピ!』の一発だけ出して立ち去るギャグもお送りされます。
 クールに去っていくようで、ステージ右袖にドヤ顔してんのね(笑)。

 えぇ、ちゃんと最後は阿野さんがまとめてくれるのでご安心下さい。
 たっぴぃとは対照的に、どの席から見ても挙動が伺えるコンパクトなセットですが、リズムがタイトで格好良いです。



 はい、予定されていた本編は全て終了しましたが、場内は拍手の嵐。さぁさぁ、どうしますか、森さん!?
 と、ここで、きみまろに耳打ちしてアンコールの曲を教える森さん。
 最後のきみまろの仕事を奪わないのは素晴らしいと思いますが、別に、堂々と言っても良かったのでは(笑)。



 Encore〜



 1. One O'clock Jump
 恒例のアンコールです。Tbセクションが4人で入り乱れている内に、アレがアレしてアーになる曲です。
 でも、今日は4人のソロはあったものの、そっち方面になだれるのではなくて、ボーカルの佐藤さんが再登場。
 あと一人、よく分からないけど女の人(爆)も。

 ワタシはよく分からなかったのですが、もう少し人の話をちゃんと聞いていたK隊長に言わせると、
 佐藤さんの相方さんの歌手ではなかろうか、と。なるほど。
 久し振りに空中分解プレイが見たかったので、これはちょっと残念でした……。この曲って歌モノじゃない気もするし。

 に、しても、去年のYAMANOもそうでしたけど、ブルーコーツと佐藤さんは何かのキャンペーン中なのでしょうか?
 また今年のYAMANOも出たりして。




 って事で、立体交差ソロが見たかった〜
(・ε・)と言いながらも、アンコールまで含めて、
 ブルーコーツは1時間ジャストで終了。10曲で1時間とか(笑)。

 6時15分に終わったので、余裕でアンケートを書いて、更には女子部で飲みに行く時間すらあったのでした。
 某池袋ではまだ、お仕事に励んでいる方々がいたと言うのに(爆)。




 そんな感じで、去年までとは大分違って、『シャープスが抜けた穴』を、
 どうにか埋めようとしている感も凄く伝わってきた今年のフェスでした(爆)。

 ターゲットと言うか、客層の中心の年齢層からすると、据え置く部分は据え置いて、
 『偉大なるマンネリ』をある程度貫いても良いんじゃないかと思うんですけどね。
 それが見たくて行ってる、というのもありますから。


 1バンド増えた時は、『開演を前倒しにして、終演時間は同じ』という、地方からのお客さんには助かる柔軟性も見せたことがあるし、
 各バンドの時間配分もちゃんとしているイベントなので、もう少し方向が落ち着いて欲しいです(笑)。頑張れ日音協。






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